ノーベル賞と日本人

オートファジーの意味とは?癌治療に役立つ?

time 2016/10/04

ノーベル生理学医学賞を受賞された大隅良典博士のテーマ”オートファジー”。
一般人には聞き慣れない言葉ですがあ、その意味とは何なのでしょうか?

そしてみんなが思うことは

オートファジーは何の役に立つの?

ということ。

この記事では、オートファジーについて書いていきます。

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オートファジーの意味とは

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オートファジーとは”自食作用”というものです。
”自食”、つまり自分自身を食べてしまうということ。
食べた後は新しいタンパク質をつくるために再利用されます。
身近にある言葉で表すと

体内のリサイクル活動

といったところでしょうか。

オートファジーの流れは次のようになります。

1.私達の体を構成している細胞が栄養不足になる
2.栄養不足になると特殊な膜が現れる
3.膜が細胞内のタンパク質や小器官を包み込み、アミノ酸に分解する
4.タンパク質の再合成等に利用される

私達は毎日70グラムくらいタンパク質を摂っているのですが、私達の体では毎日200グラムくらいタンパク質が必要になります。
食事で摂取するタンパク質だけでは、生命活動を維持するには実は不十分なのです。
その不足分をオートファジーという仕組みでまかなっており、オートファジーは生命活動を維持するために根本的に重要な仕組みであるといえます。

オートファジーの役割

オートファジーの役割は、大きく2つあります。
1.細胞の健康を保つ
異常なタンパク質や異常なミトコンドリアができたりすると細胞がうまく動けなくなります。
そしてこういったことが病気につながることがわかっています。
そういった異常なタンパク質を食べてしまってアミノ酸に分解し再びタンパク質に合成することでクリーンな細胞で体を構成できるようになります。
2.飢餓をしのぐ
意図的にせよ、無人島遭難のような意図しないものにせよ、断食してもしばらくは生きていけるのは何故でしょうか?実は体内ではオートファジーが働きタンパク質を再利用して生命活動を維持しているのです。

オートファジーは何に役立つの?癌治療を変える?

オートファジーの研究は将来的にどのようなことに役立つと期待されているのでしょうか?
代表的なものでは癌治療があります。

癌細胞は増殖時にこのオートファジーの仕組みを利用しているのではと言われており、オートファジーを抑えることで癌の増殖を抑えられる可能性があります。

その他にも、パーキンソン病治療への応用も研究されています。
パーキンソン病は細胞に異常なタンパク質が増えることで神経疾患につながるとわかってきています。
オートファジーは異常なタンパク質をアミノ酸に分解して再利用する作用ですので、パーキンソン病治療を進歩させるのではと考えられているのです。

オートファジーは生命の根幹に関わるようなシステムですので、分野的には胚発生、神経性疾患、癌、ウイルス感染など広い範囲への応用が考えられています。
癌、パーキンソン病以外にも様々な病気治療に応用されていくのを楽しみにしたいですね^^

オートファジーについてもっと詳しく知りたい方におすすめなのは大隅博士と共に研究されていた東京大学の水島教授が書かれた本
「細胞が自分を食べるオートファジーの謎」
です。
水島教授は大隅博士と共にトムソンロイター引用栄誉賞を受賞され、ノーベル賞候補となっていた方です。
(トムソンロイター引用栄誉賞については
ノーベル賞日本人候補予想にトムソンロイター引用栄誉賞・ウルフ賞
ノーベル賞2016日本人受賞者候補予想!生理学医学・物理学・化学
をご覧ください)。

東大の水島研ホームページに載っている研究紹介も参考になりますよ。
勉強熱心な方はどうぞ^^
水島研究室研究の紹介一般向け

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